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採用と組織づくり

創業者主導の企業で、営業採用が失敗しやすいのはなぜか

失敗した営業採用の多くは、本人が入社する前にすでに決まっていた構造的な要因によって失敗しています。

結論から言うと

創業者主導の企業で営業採用が失敗する最大の原因は、採用開始前に役割が明確に定義されていないこと、重要な案件のすべてで創業者が実質的な意思決定者であり続けていること、担当者が引き継げる営業プロセスが機能していないこと、成功の基準が具体的に定められていないことです。これらは個人の資質の問題ではなく構造の問題であり、構造を変えずに人だけを入れ替えても同じ結果になりがちです。

創業者主導の企業は、営業採用の失敗について同じような話を語りがちです。面接では良さそうに見えた、成果が出なかった、最終的に辞めるか辞めさせるかになった、というものです。その後、会社はより慎重に再び採用し、しばしば二度目も似た結果になります。

この語り口が見落としがちなのは、創業者主導企業における営業採用の失敗の多くは、本人が入社する前にすでに固定されていた構造的な要因によって起きているということです。役割がきちんと定義されていなかった、創業者が本当の意味で手放していなかった、あるいは創業者がすでにやっていることと具体的に何を違うやり方でやるべき仕事なのかを、誰も言葉にできていなかった——こうした要因は一つひとつが目立たず、静かに積み重なっていきます。この記事ではそれらを一つずつ取り上げます。

そもそも役割が定義されていない

多くの創業者主導企業は、それが新規開拓を担う人材なのか、インバウンドの問い合わせに対応する人材なのか、既存顧客を担当する人材なのか、あるいはその組み合わせなのかを決めないまま「営業担当者」を採用します。求人票にはそのすべてが書かれています。採用された本人は、その週に創業者が何に不満を感じているかによって変わる、どのバージョンなのかを、静かに、かつ一貫性なく判断されることになります。

輪郭が定まっていない役割は、正確に採用することも、公正に管理することも、正直に評価することもできません。この一点だけで、後になって個人の責任にされる失敗の大部分が説明できます。

創業者が本当の意味で手放していない

多くの創業者主導企業では、創業者自身がすべての顧客関係を個人的に築いており、顧客から信頼されているのも当然ながら創業者です。しかし、ある程度以上の規模の案件がすべて最終的に創業者のもとに戻ってくるのであれば、採用した営業担当者は実質的には営業ではなくアシスタントであり、本人には実質的な影響力を与えられていない数字で評価されることになります。

「ある数字について人に責任を負わせながら、その数字を決めるすべての判断を自分で行う」ということは両立しません。

引き継ぐべきプロセスが存在しない

長年、感覚だけで売ってきた創業者は、自分が実際に何をしているのか——問い合わせをどう見極め、いつフォローし、反論にどう対応し、どんな条件なら案件から手を引くのか——を言葉にできないことがよくあります。それが明文化されないまま、新しく入った人は何年分もの勘所をゼロから再構築することを求められ、しかも1か月目から数字を達成することも同時に期待されます。

入社前に成功の定義がされていない

3か月目、9か月目にそれぞれ何ができていれば「良い状態」なのか、誰も文書で合意していなければ、評価は事後的で、しばしば不公正なものになります。感覚で「うまくいっていない」と判断されてしまうのです。この曖昧さは双方を蝕みます。創業者は静かに失望し、本人は自分が期待に応えられているのかどうかまったくわからなくなります。

商品や提供価値そのものに問題がある場合

まれに、本当の問題は採用した人材ではないこともあります。価格競争力を失っていたり、納期が延びていたり、市場が変化しているのに提供内容を更新していなかったりする場合です。新しく入った営業担当者は、これまで存在していた人間関係という緩衝材を持たないため、この問題を早い段階で露呈させます。しかし会社はそれを「提供価値の見直しが必要だ」ではなく「採用した人材が弱い」と結論づけてしまうことがあります。

自分の側か構造の問題かをどう見分けるか

正直に自問してください。採用開始前にその役割は書面で定義されていたか。評価対象となる案件について、本人に実質的な権限があるか。本人が入る前から存在していた、多少粗くてもよいのでプロセスはあったか。入社前に成功の基準は合意されていたか。これらの多くに「いいえ」と答えるなら、構造的な要因が結果の大部分を説明しています。同じ構造のまま二人目を採用しても、似た結果になる可能性が高いでしょう。

  • 再び採用する前に、役割が何を担い何を担わないか、成功はどう測るかを書面で定義する。
  • 本人が評価対象となる案件と意思決定について、どこまで実質的な権限を持つかを明確に決める。
  • 多少粗くても構わないので、自社の既存の営業プロセスを言葉にしておく。
  • 価格や納期、提供価値が、売る立場の人間の足を静かに引っ張っていないか点検する。
  • 本人が独力で把握してくれると想定するのではなく、構造化された最初の90日間を用意する。

外部の助けを借りるべきタイミング

この失敗が一度で終わらず繰り返されているのであれば、三度目の同じやり方で自然に解決する可能性は低いでしょう。それは、同じ構造を繰り返して「次はもっと良い人が来るはず」と期待するのではなく、役割設計、プロセス、採用要件そのものを一度きちんと見直すべきタイミングです。

自社がこの二つの問題のどちらに当てはまるか判断がつかない場合は、創業者・オーナー経営者向けの営業ヘルプの案内が、出発点の違いとそれぞれの見分け方を整理しています。

よくあるご質問

本当に本人の責任である場合もありますか

まれにあります。仕事に取り組まない、商品に関心を持たない、経歴を偽っているといったケースです。ただしこれは早い段階での努力不足や基礎的な能力不足として表れるもので、きちんと働いている有能な人材が、そもそも整えられていない役割の中で目標未達に陥ることとは別の話です。

自分がボトルネックになっているかどうかはどう確認すればよいですか

一定額以上の案件が、自分が最終的な会話に関与しなくても成約に至るかどうかを確認してみてください。正直な答えが「いいえ」であれば、採用した営業担当者の実質的な権限は、肩書きが示すよりもずっと限られています。

自社の営業プロセスは採用の前と後、どちらで文書化すべきですか

できれば前です。多少粗い内容でも構いません。入社初日から働く土台になり、その人が健全なプロセスに従っているのか逸脱しているのかを公正に判断する基準にもなります。

同じ失敗を繰り返さないために

役割設計とプロセスを整えないまま次の採用に進んでも、同じ結果になりがちです。営業・コマーシャル採用支援で、構造そのものを見直しませんか。